第2回「Global Youth Project in Indonesia 植林プロジェクト」活動報告

※世界平和青年連合(YFWP)は2017年5月から世界平和青年学生連合(YSP)へ移行しました。

概要

 2017年3月23日から29日までの7日間の日程で、世界平和青年連合(YFWP-Japan)主催の「第2回Global Youth Project in Indonesia」を開催しました。アジア植林友好協会の宮﨑林司代表理事のご協力のもと、全国各地から7名の青年が参加しました。「失われた自然を取り戻す」をテーマに自然の尊さを感じていきました。

 プログラム初日、バリ島北部に位置するキンタマーニ第一高校に赴きました。青年たちは3つのグループに分かれて日本文化紹介のクラスを行いました。30人ほどの生徒と共に折り紙で鶴やハートを折ったり、けん玉を披露したりすることで生徒からは歓声が上がっていました。
 

 生徒の家でのホームステイが実現しました。日本語も英語も通じない!シャワーからお湯が出ない!トイレに紙がない!など日本では考えられない環境に戸惑いを感じる青年も多くいました。一方で、パートナーとなった生徒とバイクで町を走り回り、様々な場所を訪問し素晴らしい経験をしました。また、ホームステイ先の両親はわが子のように一人一人を愛してくださり、家族総出でおいしい手作りの料理をごちそうしてくれるなど、半日の時間でもかけがえのない家族の絆を結ぶことができました。翌日は植林のあと、兄弟姉妹結縁式を通して兄弟姉妹の契りを結びました。二人の間には深い絆が結ばれていました。
 

 7日間のプログラムのうち、植えた木の数は480本になります。バリ島ではバトゥール山の麓、過去に火山が噴火し溶岩で覆われた土地に300本を植林しました。カリマンタン島ではオランウータン・リハビリテーションセンターにて30本。また宮﨑先生が育てている生命の森ではモリンガの苗を150本植林しました。
 
 宮﨑先生は植林を始める前に参加者に語り掛けました。
『一番大事なのは心を込めて植えることです。心の込めかたで木々の成長の速度は変わってきます。だから心を込めて一本一本を大切に植えてください』
 
 青年たちは炎天下の中、現地の高校生と共に木々を植えていきました。
 

 カリマンタン島ではオランウータン・リハビリテーションセンターを訪問しました。オランウータンは人間の横暴によって、7年後には絶滅の危機に瀕しているそうです。ここでは大木となりうる木々の苗と果物の苗木を30本植林し、オランウータンが自由に森の中を駆け回ることができる森の再生を心から願いました。
 
 宮﨑先生が長年継続してこられた生命の森にてモリンガの植林も行いました。昔、何もなかった山には高さ5メートル以上の木々が綺麗に並び、そこには林ができていました。青年たちは各場所に大きく緑が豊かになった地球の姿を思い描いて木を植えていきました。
 
 そのほかにも天然の自然を巡りました。マングローブ・センターが保護するマングローブの中を小さな船でクルージングしたり、ブキットバンキライでは世界有数の熱帯雨林を鑑賞したりしました。その他にも天然の温水プールや伝統的ダンスにも触れる機会がありました。太平洋戦争で戦死した日本人の慰霊碑も参拝しました。
 
 宮﨑先生は最後に青年に向けてメッセージをくださいました。
『皆さんが今回行った体験が皆さんの未来の資産になります。日本人は心から自然の大切さを知っていますが、忘れてしまっているのです。その潜在意識を呼び起こすことが大切だから体験が重要だというのです。「0から1への距離は1から1,000への距離より大きい」という名言がありますがゼロからはなにも生まれません。自然の尊さを知ったことがスタートラインです。あとは自分に何ができるのか。今は雨が降っていますが、植林をする前には雨が降りませんでした。小さな行動でも継続すると環境に変化をもたらすことができるのです。』
 

 今回植林した木々の費用は皆様がワンコイン・プロジェクトを通してご寄付していただきました募金を使用しました。皆様の日々のご協力にあらためて感謝いたします。私たちは今後とも国連が掲げる持続可能な開発目標の「陸の豊かさを守る」を達成し、地球と未来の子孫たちを守るために、青年による環境問題の解決に向けて取り組んでまいります。引き続き、皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
 
〇参加した青年たちの感想
 

『人のつながりや豊かさを感じた期間でした。みんな家族のように迎えて、受け入れてくれました。はじめは怖い人が来るかもと思っていたけれど、はじめからハグをしてくれて嬉しかったです。』
 
『今回の経験を通して日本の豊かさが尊いことを知りました。いろいろまわって、緑の豊かさとその尊さを実感できました。ボランティアっていいなと思いました。お金をもらわないで、人のために生きることの価値を感じることができました。』
 
『来る前は植林のことを全然知りませんでした。正直、植林は大変だったけど、適当にもできず、愛情を込めて大きくなるようにと願いながら植えることが重要だと気が付きました。自分のちょっとした頑張りで地球を変えていける、偉大なことに関わっていることがすごいと思うことができました。素直に楽しかったです 。』

 

スケジュール

23日(木) 各地の空港よりバリ島、デンパサール国際空港へ移動
デンバサール空港0:10着 kuta central park hotel宿泊
24日(金) キンタマーニ第一高校訪問・日本文化紹介、展望レストラン昼食
生徒のホームステイ先にて各家庭で過ごす
25日(土) 現地高校生と植林活動・兄弟姉妹結縁式、交流、温泉プール
26日(日) ▼日程1(短期帰国メンバー)
バリ観光:コーヒー園、ティルタウンブル寺院、
ウブド市内散策、モンキーフォーレスト、海岸沿いのレストラン
1:30出発 翌日各空港到着(3月27日)
▼日程2(カリマンタン島参加者)
デンパサール空港13:45出発 15:20バリクパパン着
オランウータン・リハビリテーションセンターロッジ宿泊
27日(月) オランウータン・リハビリテーションセンター見学
植林活動、日本軍慰霊碑参拝、マングローブ・センター
28日(火) ブキットバンキライにて熱帯雨林鑑賞、生命の森にてモリンガ植林
29日(水)
深夜出国
バリクパパン空港からデンパサール空港へ、
バリ島にてケチャックダンス鑑賞、海岸沿いレストラン
1:30出発 翌日に各空港到着(3月30日)
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